ごほうびを願うなら

甘いものが止められない。

なんだかんだ毎日食べていると思う。

食後、お腹はいっぱいだけれど

「ちょっと口寂しいな、甘いものほしいな」

と思ってしまう。

毎日の甘いもの。「ごほうび」と言われるならばそうなのだろう。

でも、毎日のこと=日常の一部になりすぎて、あまり「ごほうび」という感じがしない。生活必需品というか……(厳密に言えば無くても生きてはいける物だけれど)。

「贅沢」であれば沢山思い浮かぶ。甘いもの、舞台のチケット、コスメ、洋服……。

でもそれらは私の大事な「日常」で、ごほうびというには何故かしっくりこない。

ごほうび……ご褒美……ごほうび……。

「これはごほうびだ」と思ったものはなんだろう。

たくさんのごほうびを、私は当たり前のものとして消費してしまってはいないだろうか。

いやしかし、私はごほうびを求めているのか?「ごほうび」は私を満たしてくれるのか?

「これはごほうびだ!」と思って買った、いつもよりちょっと高めのスイーツは、その値段に何故か罪悪感が湧く。

私の場合、もしかしたら「ごほうび」にお金は要らないのかもしれない。

「ごほうび」をもらったと思う時。

自分の創った作品が、誰かに届いたのだと感じられた時。涙が出たよ、なんて言ってもらえたあの瞬間。来て良かったと微笑んでくれた顔。

飲み明かした夜。「あなたに出会えて良かった」と、言葉より雄弁に語るその表情。

私がほしい「ごほうび」は、いつだって形を持たないのかもしれない。

今日は、私が私に「ごほうび」をプレゼントできますように。

そういう毎日を、積み重ねていけますように。


ひなた

kikusuku編集長のひなたです。演劇とテレビドラマと甘いものと寝ることが好き。立教大学大学院 現代心理学研究科・映像身体学専攻・博士前期課程修了。

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