わたしが「バイバイ」と言ったら「またね」と続けて

貴方へ

お久しぶりです。実和です。

お元気ですか?

わたしは元気です、と言いたいけれど、そうでもありません。

心配してほしいとかじゃなく、正直に話すと、あんまり調子は良くないよ、というだけ。

23歳って大人なのですね。ちゃんと身体のメンテナンスをしないと、回復しなくて。HPが100までなかなか戻りきらないだけです。

だから、あまり心配しないでください。(あなたが心配してくれているなら、ですけど)

ちゃんと眠れていますか?

ご飯は食べていますか?

最近、なにで一番笑いましたか?

質問ばかりになってしまいました。

なんだか実家の母親のようですが、睡眠と食事って大切だから。

離れているわたしには、もうあなたを心配する権利はないですが、それだけは心配です。

お酒や煙草に寄りかかりすぎないで。

人を信頼してくださいね。きっと大丈夫だから。

手放しに「大丈夫」ばかり言って怒られたことがあります。あの時はちょっと泣いた。

「大丈夫」は魔法の言葉ですから、唱えるに越したことはないはず。大抵のことはなんとかなります。

3月ですね。

わたしはこうやって、会えない大切な人のことばかり考えています。

これは今稽古している舞台の影響も多分ある。

「いま会えない」だけで「もう会えない」ではないことを祈っています。

祈ることしか出来ない。無力。

誰に祈っているのかも分からないけれど。

今日、おじいちゃんの仏壇を綺麗にしたから、おじいちゃんが叶えてくれるかもね。

わたしの知らないところで、大切な人たちと、にっこり笑って美味しいものを食べていてください。

あたたかな布団で眠りに落ちていてください。

大丈夫じゃなくなったら、ちゃんと大丈夫じゃないって言ってくださいね。

きっとあなたを大切に思っている人たちが助けてくれるから。

わたしは今日も目一杯生きています。

離れていますが、あなたの健康と幸せを祈っています。

最後にお願いです。

わたしがバイバイって言ったら、すぐにまたねって言ってください。

それだけ。

じゃあね、バイバイ。

実和

桜田実和

kikusukuライターのミワです。
お芝居と喫茶店が好きな、ハスキーボイスの舞台人。
そこそこのまともさと、たまの異常さを買われて、東のボルゾイという劇団にいます。
岡崎京子さんと吉澤嘉代子さんの描く“特別なおんなの子”になりたい。

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