田中圭主演舞台『夏の砂の上』観劇レビュー:私たち観客を”夏の長崎”へと誘う力とは
2022-11-25
田中圭主演・西田尚美・山田杏奈ら共演の舞台『夏の砂の上』(世田谷パブリックシアター・2022年)観劇レビューをお届け。
「かたちを持たない私と、」#3
2022-11-24
「私は、あなたを知りません!!!」
ふと、必死な叫び声がフラッシュバックした。
「わたしは!あなたを!知りません!」
『……あ、はい。』
何かを訴えようと懸命に同じ言葉を繰り返す彼女の姿も、次第に思い起こされてくる。そうだ、これは数か月前に観た舞台のワンシーン。彼女は「本当のこと」を口に出せない病気(のようなもの)にかかっていて、彼女の目の前にいたのは記憶を失くした主人公だった。……
「かたちを持たない私と、」#2
2022-11-15
朝、ベッドの上。
ああ、身体が重い。頭も痛い。
スマホのアラームが鳴るのはもう3回目くらいだろうか。
……今日こそは早起きしようと思ったのに。
私は手探りでスマホを見つけ出して、残りのアラームを全てオフにした。
「かたちを持たない私と、」#1
2022-11-08
私は、一体何と、誰と「ともに」生きているだろうか。私は、本当にたくさんの物や人たちとともに生きている。例えば、さっき食べたお米。そのお米を作った農家さん。お米を運搬してくれた配送業の人、スーパーの人……。「人は一人では生きられない」なんて言うけれど、本当にその通りだ。私は私の知らない無数の物や人のお陰で生きている。
でもなんだか、実感は湧きづらい。もっと近くで「ともに」生きているものは?
映像身体学が唱える「第三の目」ならぬ「第三の知覚」って!?ひとことテツガク第3回
2022-11-05
前回まで2回にわたって、<知覚>シリーズをお届けしてきました。
今回はいよいよ最終回!
前回までの内容を振り返りながら、映像身体学の提唱する「第三の知覚」について見ていきます!