気分転換(気分転換じゃ効かない時ver)
僕は結構気分転換をする。
煮詰まった時にはYouTubeで曲をかけ始めたり、
疲れた時にはサウナに行って整ったりする。
確かにこれは気分を転換する行為なので気分転換だと言える。
でも時にはもっと強烈に気分を転換したい場合がある。
例えば、全然センスないねと言われた時。
自分のプライドとか自尊心とかが地に落ちる。
相手から全く既読が付かない時。
考えさせちゃうようなこと言っちゃったなと
申し訳なくなる。
そもそも一回半押しでメッセージを読まれる
くらいには警戒されちゃってるんだろうなと
また落ち込む。
こんな時は音楽もサウナも正直全然効果がない。
何故なら音楽やサウナはあくまでも身体が疲れている時にのみ効果を発揮するからだ。
頭が疲れているから気持ちのいい音楽を聴いてリラックスし、気分を転換する。
身体が疲れているからサウナで整って、疲労感を転換する。
では自分の心が疲れてしまった時はどうすればいいのか?
自信が地に落ちた時はどうすればいいのか?
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自らの存在が誰かを傷つけているかもしれないと存在を否定したくなったらどうすればいいのか?
そんな時には気分転換よりももっと強力な行為が必要だと思う。
僕は名付けて『気分肯定』と呼んでいる。
この行為はかなり強力だ。
それまで素手で戦っていた相手に、
いきなりハイチャージエネオスビームキックを喰らわせるくらいには強烈だ。
気分肯定はあなたを全肯定するような行為である。
あなたはここにいていいんだ!あなたは最高だ!あなたがこの世界には必要なんだ!
と力強く訴えかけてくるようなものを指す。
単純に疲れを癒したいとか、ちょっと気分を落ち着かせたいとか、そういった生優しいものではない。
そんじょそこらの気分転換とは訳が違うのだ。
それじゃあどうすれば気分肯定ができるのか。
残念ながらはっきりと答えることはできない。
というかそれを答えることができてしまったらそれはもう気分転換なのだ。
気分肯定とはあなただけのもので、
あなたにとってしか効果がないようなものだ。
例えば友人にミストという映画を観ると凄く元気が出るという人がいた。
しかし、それはその人にとってのみ元気が出るような映画なのだ。
実際僕は全然元気が出なかったし、見終わった後はむしろ気分転換が必要になった。
気分肯定は誰にでも当てはまるようなものではない。あなたにしか当てはまらないことを指す。それは自分で探していくしかない。
ただ問題なのは、気分肯定が必要になったタイミングではそんな体力が残っていないということである。
幸せになる資格なんてない。動くのは罪だ。そんなことさえ思ってしまい中々動けない。
だから僕たちはそうなる前に予め少しは気分肯定のやり方を知っておく必要がある。
僕は気分肯定のプロだ。よく気分肯定しないといけない状況に陥る。
そんな長年の経験から僕は1つだけ気分肯定を見つける鍵を得た。
それは自分ではない他者からの肯定だと思う。
自分ではない誰かが自分のことを必要だと言ってくれること。
一緒にパンケーキを食べないかと誘ってくれること。自分を外の世界に引き戻してくれる誰かが気分肯定の鍵になる。
自分の全てをさらけ出してもいつもの調子で受け入れてくれる人。
自分はダメダメなんだよと言ったとき、それをそんなことないよとフォローしてくれる人。
そんな面倒くさい自分を許してくれる人。
気分肯定は結構泥臭い行為でもある。
昼下がりにお茶を飲みながら爽やかにできるようなことではない。
少なくとも僕の場合お酒を飲めるような場所で、セルフツッコミをかましながらマシンガントークしてしまう。
そんなダメダメな自分にちゃんと付き合ってくれる人がいい。
そして大事なのは、その人が落ち込んだり、気持ちが沈んでいた時に今度は自分が気分肯定をしてあげる側になることだ。
一方的な関係は大抵上手くいかない。
相手が自分に心を許していないからだ。
それよりお互いダメダメだけど、傷を舐め合って、支えあう。
そして今日は僕、今日は私みたいな感じでお互いダメダメにやっていくのが実は1番理想的な気分肯定だと思う。
本当は気分肯定が必要な状況にならないことが1番いい。
気分転換をすれば元通りになれるような環境にいることが1番いい。
それでも現実はそうはいかない。
自分をあの手この手で絶望させるトラップが山のように仕掛けられている。
だから強力な気分転換法を準備しておこう。
もし罠にかかって、自分が穴の中に落ちてしまった時、勇者のバッグから「きぶんこうていのつるぎ」を出そう。
ババーンと出そう。
そうすればあなたは再び浮上して道を歩き続けることができるだろう。
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マモルです。作品を見ること、作ることが大好きです。ちょっと気を抜くとすぐに、折り畳み傘に髪の毛がひっこ抜かれてしまいます。気を引き締めて毎日生きてます。生き急ぎ過ぎないように。