essay
「かたちを持たない私と、」<終>

「ここにいない人と踊ってみませんか」とあるワークショップ。ふいに私の前に投げかけられたその言葉は、驚くほどすんなりと私の身体の内に入ってきた。
ここにいない人と踊る。
そんなこと、本当にできるのだろうか?***私が「ここにいない人」と聞いてすぐに思い浮かべたのは、死者の存在だった。

続きを読む
essay
真っ暗な中でも、時々花火を焚いて

社会人になって、自分がこんなにも残業と仲良しこよしの生活を送るとは思っていなかった。けど、

続きを読む
essay
世界の約束を知った人とともに生きる。

僕はどんな人とともに生きていきたいだろうか。 家族?友達?大学の教授?会社の同僚? 思い浮かぶ人は沢山いるけど、共通点がある気がする。 さらに思い浮かべてみる。ある人たちが顔に浮かんだ。 今では仲良くご飯を食べたり、お酒 […]

続きを読む
essay
はじめに

魚交です。「ととこも」と読みます。普段は「鮫」とか「ふかひれ」とか名乗っていますが、今回掬 -kikusuku- の一員になるにあたって、何か今までとは違うものになろうとしてインターネットに頼った結果、こんな字面と読み方が出来上がりました。わりといい響きで気に入ってます。……

続きを読む
essay
「かたちを持たない私と、」#3

「私は、あなたを知りません!!!」
ふと、必死な叫び声がフラッシュバックした。
「わたしは!あなたを!知りません!」
『……あ、はい。』
何かを訴えようと懸命に同じ言葉を繰り返す彼女の姿も、次第に思い起こされてくる。そうだ、これは数か月前に観た舞台のワンシーン。彼女は「本当のこと」を口に出せない病気(のようなもの)にかかっていて、彼女の目の前にいたのは記憶を失くした主人公だった。……

続きを読む