二十歳の想い出

ぼんやりしていたら、成人式が間近になっていた。

私にはおかあも姉ちゃんも着た振袖があったけど、着付けの場所選びをめんどくさがっていたら、もうちょうどいい時間は空いてないとかなんとか、成人式出席は諦めた。

まあいいか、と当日お家でひとりhotspringの『ゴールド』を聴く。

「二十歳になったら成人式になんて行かずに手首掻き切って死んでやる」

衝撃の出だし。

「大人になんてなれるはずがねえ　子どものままでいられる訳がねえ」

SNSで見る同級生の顔は楽しそうだったけど、私にはこれが合っている気がした。

どうせやるなら成人式より星人式とかがいい。

「あたしら大人」よりも「あたしら地球人」の方が世界が平和になりそうじゃんか。

とかいうのは置いておいて、ちゃっかり成人式のあとに開催された中学の同窓会には行った。久しぶりの人とも話せなくないんだなあ。

その日写ルンですで撮った写真はフラッシュを焚き忘れほとんどが真っ暗だった。

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